痛風について
痛風とは、食物の中にあるプリン体という物質が肝臓で尿酸に変化し、それが体内に蓄積し結晶化して関節などに炎症を引き起こし痛みが出現する疾患です。
痛みは激痛となることが多く、風が当たっただけでも痛むなどの説から、痛風と命名されたと言われていますが俗説の様で、風という文字は昔の中国語で「病」という意味であり、「痛みの病」と言うのが本当の意味の様です。
尿酸の結晶は比重が高く、重力によって足部に沈着しやすいため、足指・足首・かかと等に痛みをともなうケースが多くあります。
また尿酸はそれ自体で動脈硬化の原因となります。動脈硬化が進行すると、脳梗塞・心筋梗塞等の血栓症が発症することがあり尿酸のコントロールは重要であると思われます。
さらに尿酸は結晶化して尿管結石の原因となることがあります。高尿酸血症は慢性腎不全の原因となることもあり、適切な診断・治療が必要であると考えられます。
健康診断などで尿酸値の高値を指摘された場合は、当院にご相談ください。
原因
高プリン体食・ビールを主体とした醸造酒アルコールは肝臓で尿酸がつくられるのを促進し、尿酸の濃度を上げてしまうため痛風の原因となっていると言われています。そのほか、精神的ストレスや水分摂取不足も原因となることがあります。
治療
発作時は痛みの発生を抑える薬や炎症を抑える薬などの投薬によって治療します。また食事の改善なども指導し、発作が起きないような尿酸値を下げる薬の内服が必要です。発作が急激な場合、まれにですが救急病院へのご紹介が必要な時があります。