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インフルエンザについてのQ&A (再掲)

[2018.01.12]

インフルエンザが流行する季節になりました。日常診療において良く訊かれる質問を厚生労働省インフルエンザQ&Aから抜粋・加筆し、まとめましたのでご参照ください。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

インフルエンザと風邪の違いはなんですか?

 共にウィルス感染症による発熱・咳・のどの痛みなどの症状を呈する疾患であることは変わりありませんが、インフルエンザの場合その感染力が強力で、症状が急激、かつ風邪と比べて比較的重症です。お子様ではまれに急性脳症を、御高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症になりそれを契機に致死的になることがあります。

 インフルエンザにかからないためにはどうしたらいいですか?

 インフルエンザは、発症者からのくしゃみなどで出た分泌物にあるウィルスが体の中に入ることによって発症します。つまり、その分泌物に触れないようにすることが感染予防につながります。具体的には、
1:手洗い・うがいの徹底
2:人込みを避ける
3:咳エチケットを意識する(感染が疑われたらマスクをする)
4:ワクチンを接種する。
5:十分な睡眠とバランスの取れた食生活をする。
6:部屋の保湿
等が挙げられます。

 インフルエンザになった場合、市販の風邪薬は効果がありますか?

インフルエンザによる症状に対して、市販の解熱剤を内服することがあると思います。多くの解熱剤は発熱などの症状に効果がありますが、特にお子様の場合一部の解熱剤を使用すると脳症やライ症候群といった命にかかわる重篤な症状を発症する可能性があると言われていますので、不安がある方は薬剤師、もしくは医師にご相談されるのが賢明だと考えます。

 インフルエンザになった場合、どれくらい仕事を休めばいいですか?

 学校では学校保健安全法によって「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としていますが、企業においては法的な制限はありません。明確な基準はないものの、通常学校での出席停止期間に準じて会社を休むことをお勧めしています。少なくてもインフルエンザに罹ってくしゃみや咳が続いている間は、感染させる可能性がありますのでマスクなどをして咳エチケットをされることをお勧めします。

 発熱しました。インフルエンザが心配なので病院で検査をしてインフルエンザではない事を証明し、診断書を発行してもらって学校や会社に行きたいのですが。

インフルエンザの検査キットは残念ながら100%の検出感度ではないので、検査をして陰性であったとしても実は「インフルエンザではない」という証明にはならないのです。また、仮にインフルエンザではないとしても発熱等風邪症状があるわけで、風邪としても他人に感染させる可能性はある訳ですから症状が治まるまで無理をせず安静にしておくのが大事なことだと思います。

言い換えると、「発熱したけどインフルエンザ検査で陰性だったからインフルエンザではなく、よって学校・会社に行っても良い」という事にはならないという事はご理解ください。

 インフルエンザに罹ったので抗インフルエンザ薬と、抗生物質をください。

 インフルエンザを発症した場合、ノイラミニダーゼ阻害薬という抗インフルエンザ薬が処方されますが、抗インフルエンザ薬は発症(発熱)後48時間以内に服用することが勧められています。理由は、抗インフルエンザ薬はインフルエンザウィルスを直接殺すのではなく増殖するのを防ぐ作用があるので、48時間経過してしまうとウィルスが増殖しきってしまい、薬の効果が減ってしまうからです。

また抗生物質はインフルエンザウィルスに直接は効きません。しかしながらインフルエンザにかかることにより肺炎球菌などの細菌にも感染しやすくなっています。このため、ウィルス以外の他の細菌にも感染(混合感染)することによって起こる気管支炎、肺炎等の合併症に対する治療として、抗菌薬等が使用されることはあります。よってインフルエンザに罹ったから抗生物質の内服という事ではなく、ケースバイケースという事になります。

妊娠中・及び授乳期にインフルエンザワクチンは行ってもいいでしょうか?また、インフルエンザに罹った時に抗インフルエンザ薬は飲んでいいでしょうか?

日本産婦人科学会の報告によると、妊娠期にかかわらずインフルエンザワクチンの接種に関しての胎児に対する影響は報告されていません。ワクチン合併症に関しても、妊婦とそうでない人の副作用発生率は変わりないと言われています。

抗インフルエンザ剤も、妊婦・及び授乳期の女性が内服しても問題ないとされています。別な話ですが妊婦は免疫能力が低いのでインフルエンザに感染すると重症化することがあります。インフルエンザに感染した疑いがある場合は早急なる対応が必要です。

http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20101222.html

インフルエンザワクチンを接種しましたが、インフルエンザに罹ってしまいました。正直ワクチンは効果があるのですか?

インフルエンザワクチンは、残念ながら接種すればインフルエンザに絶対にかからないというものではありません。しかしながらある程度の発病を阻止する効果があり、また、たとえかかっても症状が重くなることを阻止する効果があります。また集団免疫という概念があり、ワクチンを打つことによって感染者を減らすことで、その結果アレルギー等何らかの事情によってワクチンを打つことができない人を感染から守るという間接的な効果もあります。

平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。

今年インフルエンザになってしまいました。今から予防接種は効果がありますか?

一旦インフルエンザに罹った人は、そのウィルスに対して抗体というものが体の中にできますので、全く同じ型のウィルスに再び感染することはありません。そう考えるといったんインフルエンザに罹ったらワクチンを打たなくてもよさそうですが、実はインフルエンザには大きく分けてA型とB型があり、時々その2タイプに感染してしまう方もいらっしゃいます。ワクチンにはA型とB型の二つのタイプに効果のある成分が入っていますので、いったんインフルエンザに罹患した人でもワクチンはある程度の効果はあるものと思われます。

ちなみに、インフルエンザウィルスは毎年形が変化しているので麻疹や風疹の様に1回接種すれば良いという話には残念ながらなりません。よってインフルエンザワクチンは毎年接種した方が良いと考えられます。

ご不明な点がありましたらお問い合わせください。

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