メニュー

バリウムと胃カメラ、どちらがいい?

[2017.11.09]

日々診療をしていると時々患者さんから、

「バリウムと胃カメラ、どちらがいいのでしょうか?」「バリウム検診を会社でやって(やらされて)いるのですが、胃カメラは必要でしょうか?」

 

といった質問を受ける事があります。イメージとしては苦痛は胃カメラの方がバリウム検査よりも大きいと感じるため、バリウムを選択する方が多い様です。

それに対する簡潔な答えは以下の通りです

 

”消化器を専門とする医師に、自分が受けるとしたらバリウム検査と胃カメラ検査のどちらを受けたいか?と訊くと医者のほぼ100%は「胃カメラ検査」と言います。”

理由としては、
①:バリウム検査ではごく早期の胃癌を発見することは困難です。特に胃の前側(前壁と言います)をバリウムで描出することは困難であり、前壁にある胃癌を見逃すことが多いと思われます。

 

②:バリウム検査は咽頭・喉頭(喉の部分)、食道(胃と喉の間にある消化管)、十二指腸の評価は殆どなされません。つまりバリウムで早期食道がんや咽頭がん・喉頭がんの検出は困難です。一方で胃カメラだと咽頭・食道・十二指腸が可能です。

 

③:苦痛についてですが、バリウム検査も発泡剤等を飲むためお腹が張るといった苦痛、検査後に下剤を飲むので便回数が増えてしまう負担など、内視鏡とは違った苦痛が生じます。またバリウム検査は10分ー15分かかるのに対し、内視鏡検査は3-5分程度と、内視鏡の方が苦痛を感じる時間も短いです。また内視鏡も鼻から挿入したり、細径の内視鏡を使用したりすることで苦痛軽減に努めています。

 

④:検査による有害事象について、バリウムの方が比較的安全とされていますが、バリウムによる被ばく、またバリウムが腸管内に残留する危険性(盲腸や大腸憩室)、腸管穿孔の危険性があります。

 

実はバリウムが胃カメラより明らかに優れている証拠は実はあまりありません。ではなぜバリウム検診が行われているかと言うと、それはコストパフォーマンスに優れている事、医師ではなく放射線技師も検査できるため短時間で多くの人数を検査できる事。であると言われています。

もちろんコストパフォーマンスは重要であり、別な話ですが近年は「ピロリ菌さえ検査したらバリウムや胃カメラは不要なのでは?」といった意見も見られますが、やはり検査を受けるのであれば病気の早期発見が第一優先順位になると思います。またピロリ陰性の胃癌も1-2%程度存在しており、さらに食道がんや咽頭がんの検査はできていません。よって結論としては、「胃がん検診は内視鏡を受けましょう」という事が一番の胃がん予防となると思われます。

 

当院は千歳市胃がん検診施設に指定されております。検診を希望される方はお電話で結構ですのでご連絡の上ご来院の程をよろしくお願い申し上げます。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME